黒い大地/結城 森士
 

世界はグルグルと回り続け、音も立てずに崩壊する
盲目の女は黒い太陽を白い涙で濡らしている
跪き、助けを求め、奇声を上げて転がり回っている
――扉の先には虚無が支配する――

傘を差した盲目の女は孤独の中で動けないでいる
滑降する焦燥に白い雨は流れ落ちていくだけである
長い黒髪は雨に濡れ、しゃがみ込む女の手から落ちた傘
sufferの名の下に、誰も彼女を救うことは出来なかった



即興ゴルコンダのお題です


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