即興詩「新しく眠るために」/けんご
 
揺りかご
ゆらりゆらり

さあさあ さらさら眠れ
さあ さらさら眠れ

夢の中で
また詩を書く
インクを投げ出すんだ
ベッドの上に
汚れたベッドは
さらさら すらり
乾いたデッサンのように
私を包み

連れて行ってくれる
まだ見ぬ場所へ

新しくなければ
意味がない時だってある
千に一つの夢が
そうであるように

さあ みんな みんな
滑っておいで
丘から丘の谷間へ
みんなで
美味なパイを食べるため


こんな夢を見た
新しいことなんて何もない
この地上には
新しいことなんて

でも それを探してペンを走らせるだけで
ぐるぐる回るだけなんだ

ぐるぐる回ってごらん
ぐるぐる回ってごらん

天よ 開け


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