思考停止。/
葛西佑也
そういうものだ。
私の伝えたいことは、
水平線のはるか遠くにまで
遠ざかってしまう。
お腹の中では、
それはずっとずっと
奥深くに
押し込められて
圧迫されて
二酸化炭素に変えられてしまう。
私には光合成なんてできないのに。
雨が降れば
私は憂鬱になる
待ち望んでいたものを、
あっさりと手放して
しまいそうだ。
私はすべてを六月のせいにて
私は思う
六月は麻痺している、と。
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