百合/
竹下九瓜
消え行く下向きの、宇宙の接合部に
幼少時、断絶されたブラックホールの中
一輪の百合が、灯っていた
七つのスペクトルが防御魔法を受けて
白が黒に、意識されていた
男は、犯罪者に仕立て上げようと
虹色グラスを化かし、百合に提げた
しかし、その針の先、
削り花のような、その器
男は、主が結合した外道を・・・
百合の雨粒がはらり、と降り
亀のように、喪失した
雪には玉が付き物
男は、海と桃を見て
再び宇宙の、波に乗った
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