詩はまだ倒れない/ブルース瀬戸内
近年、詩は明らかに衰退しているとされている。
詩を読むのは、
もはやプロアマ問わずの詩人だけだとすら
言われているくらいだ。
かつて、
詩がもたらしていた、
言葉のきらめきや躍動は
今や他のものにとって代わられているのだろうか。
たとえば
各種広告のコピーや、映画やテレビドラマや小説の中で、
詩が果たしていた言葉の華麗な連携やダイナミズムは
すっかり消化されてしまっているのだろうか。
私はそう思いたくはない。
ある言葉に辞書的解釈以上の解釈と輝きをもたらす、
最も効果的な表現手段は詩である。
詩の言葉の喚起するイメージや感覚は、
他の表現手段
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