設計図なしで人間をつくる/カンチェルスキス
れはあのとき、セイウチみたいな店のオヤジに頼んで‥‥‥‥牛乳パックを‥‥‥‥持ってきてもらって‥‥‥‥テーブルに置いて‥‥‥‥食い終えた中華丼の隣に‥‥‥‥それから‥‥‥‥店の明かりを消してもらって‥‥‥‥おれは肺いっぱいに空気を吸い込んで‥‥‥そう‥‥‥もう無理だと思うぐらいまで‥‥‥‥限界に近づくにつれおれは頭に血がのぼった‥‥‥誰かを殺してしまいそうな狂気さえあったそれは‥‥‥おれは自分が生きてると思い‥‥‥これ以前の自分は屍だったということに気づいた‥‥‥おれは生きていた!正真正銘に‥‥‥誰が否定しようともそれは確かな事実だった‥‥‥‥おれはぐっとためた息を‥‥‥‥‥誰かの息の根を止めるみ
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