眠ってしまえばいい ( 2006 )/たりぽん(大理 奔)
 
葉を信じられないからと
   体温を交えるわけではなく
   今に残す存在の理由を
   誰もが求める理の時間

愛するという意志が
性交や愛撫する行為で神聖なる
ラヴだと冷ややかに笑えるなら
眠ってしまえばいい

血を見なければ気づかない
生などただの信仰だと誰かを傷つけ
流れる涙にたじろぐなら
眠ってしまえばいい

   湿気ばかり多くて
   気温が上がらない夜
   虫たちの季節を送る歌
   が、

眠ってしまえ
眠ってしまえばいい
こんな夜は、歯を食いしばって
眠ってしまえば



  
2005-09-19 自由詩投稿「眠ってしまえばいい」最新版


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