末路/大覚アキラ
 
道に迷って途方に暮れて
そんな自分が哀れで
みすぼらしく思えたの

しゃがみこんで
うずくまって
いっそ
この血まみれの足が
地面と同化するまで
ここでじっとしていようかしら

ふと周りを見れば
似たような人がたくさんいて
みんな
しゃがみこんで
うずくまって
じっとしている

ああ
わたしだけじゃない
わたしだけじゃないんだ

そう思ったら
自分はそれほど
哀れで
みすぼらしくはない
そんな気がしたの

すぐそばで
しゃがみこんでいる人に
話しかけてみたら

それは
人ではなく
人のような形をした
ただの枯れ木でした
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