プレゼント/Keico
 
今まで貴方がくれたもの
両手の指じゃ
とても数えられない

貴方がいなくなってから
私にくれたもの

貴方と繋いだ右手の指で
数えてみるよ



親指に
春に散った桜の花弁の数だけの
悲しい気持ち

人差し指に
夏に飼っていた金魚の水槽ぶんの
冷たい涙

中指に
秋に食べた焼き芋のような
あったかい気持ち

薬指に
冬に粉雪が舞う景色を見て流した
優しい涙

そして
貴方との約束で絡めた小指に
貴方の綺麗な眠った笑顔



最高で最後のプレゼント
愛しい想いで包んだら
そっと引き出しにしまっておくよ


いつでも思い出せるように


いつでも忘れられるように

戻る   Point(2)