ウランのサイにてウワズミフカミ、へ/人間
角へ
踏み締めて歩け
ウランで造ったサイに乗り
地平の奥へとひた進め
角を燃やして夜を裂き
雲雀が
垂直に
飛び上がるように
急降下するように
寄らず
迷わず
軽やかに
踏み締めて歩け
充血した向日葵畑に着き
ひとりゆっくり花を食め
種は出来るだけ散らかせ
向日葵と奈落の愛
その両極は
ウランで造ったサイですら
地平の線から上下に引き裂いて殺す
そうしたら
死んだ太陽の
肛門に潜り込んで
永劫の上澄みに浮かぶ
瞳孔の深みに沈んでおけば
いい
それでいい
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