終わらない冬の終わりに/砂木
 
鍵のかかった時計の針から
音だけしている

止める事で
生かされるものに
従った

まざらない光だと
闇に ゆだねた

けれど 痛みは
あなたの
手におえないだけの
窓まで 飛び

眠れぬ人々が
怯えて 寝返りをうつ

また 春がきたら
春に 出会えるはずだったのに

泣き言くらいいうものだ
黙って いかずに

針の先
冬の終わりに
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