静脈/電脳ノコギリ
 
ぎ澄まされた刀のような鋭さをお前は聞いたか!?

極彩的な街の色のど真ん中
俺は生きている 歩いている
命を削る鉋のような音を立てながら
刻一刻と刻む動脈の音は 未だ止まらない
打っては俺を突き動かす 流動する街中へ
歩き出す俺に時間は流れを作り出し
脈拍のような音を立て 止まる事無く進んでいく
俺は其の上を歩いては立ち止まり見ていた



花は枯れ果てる だから花の色は美しい

【追記】
静脈と言うタイトルは、音は動脈にかき消されても確かに流れている。
何事も、止まってるようで、動いてるものだ
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