夜更けの行為が繋がる場所/夕凪ここあ
今、
紙切れを擦っています。
心がまとまらない内に
鉛筆を適当に走らせて
しまっていたので
適当な言葉が
紙の上に並んでいます。
一心に擦ると
真ん中の方から
二つに
割れてしまった
心。
そんなことを
かれこれ何時間、
続けていると、
辺りに散らばった
死んだ消しかすたちが
私を睨みつけるので
一向に
詩というものに
辿りつけません。
いつか
夜更け頃に一度
体に溜まった言葉を
吐き出してみましたが
空気に触れた瞬間
時間の流れに
溶けて行ってしまいました。
その時からというもの
こうして私は
紙切れに言葉を残すことにしまし
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