綴じる、サイレント/みい
 

きみのまんなかにすこしずつ、
とけて
いなくなることができる

そういうわたしは
いつも
ほんとうに急ぐみたいにして服を着ながら
わたしのねこなら死なないよ、と
ドアを閉めた


しん、とした空気って
ほんとうは割れるんじゃないかしら

ふと飛び跳ねて蹴り上げたせかいは

壊れたかどうかも
わからないほどのサイレントで、
着地、暗んで

ふと
きみもわたしのまんなかを知っているのかなあ
と思う

わたしは

きみの泣き顔に
だまる
うつくしさが
ただ、

とても好きで




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