恋色模様/紫翠
 
午後の陽射

見上げる、瞳


山吹色の世界で
あなたが 私に残した言葉は
今も 胸の中を響いています

遠く想う
あなたの生きる 街の風
あの日 藍色の翳りは
今も その胸の中にありますか

私も いつか蒼色に染まり
あなたの想いに めぐりあう日がくるのでしょうか


 
水鳥がめざめるまで
時を忘れ語った窓辺 冬のはじまり
ゆきすぎる音色を ふと、抱(いだ)けば
まだ おぼえている
あたたかな よろこびを


ゆれる想い ただ見つめていた
日々を
あのまなざしを 
心の景色に染め抜いて抱く

ふたり やさしくなれた
理由の無い 季節
それは ただ、ひと時の恋


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