墜落・その2/はなびーる
 
    とでも脅かすのでしょう?
        それが証拠に

      「じゅる、じゅる、じゅる、じゅる、」
     舌なめずりが聞こえます

    狼さんにとって食べられなくても
     スカスカの心臓は
      切れ切れになって
       色をなくしたシャボン玉みたいに
        もう、爆裂寸前です

    
     それにしても
      ずいぶん前から部屋は
       墜落しているのですが
        壁の中の狼さんまで
         なかよく墜落するものだから
          こまったものです
         
        
           「じゅる、じゅる、じゅる、じゅる、
             アーア、腹ペコで死にそう……」 

   
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