きんぎょ・かめ・うさぎ/
こん
台所で口ずさんでいた うた
(起床ラッパの替え歌だそうだ)
小さいころ母はうさぎを飼っていたという
初めて自分が世話をした動物
いろんなことをあきらめていた母が
出会った暖かいふわふわのいきもの
(それがねえ、供出になってね)
うさぎは兵隊さんへのお肉とゲートルになった
そのゲートルを巻いた兵隊さんは
兵舎で泣いたのだろうか
戦場で生き延びたのだろうか
もう
遠い話
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