夜空の下で/りぃ
 
聞いてくるので

少女はとうとうしゃべってしまいました
その人はうんうん、と頷いて

自分もそういう時期があったのだと教えてくれました
でも夜の公園は危険だから帰りなさいと言いました

少女はそれに従いました

それから数年が過ぎました
少女は大人になり
あの公園で夜空を見上げました

今なら
あの人が言ったことが
少しだけ分かった気がしました

いくら憎んでもね
その人は君にとってかけがえがないんだよ



―まぁ、今は分からないだろうけれど。

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