津軽/遊羽
 
かった空気
  そして
  今別という場所で
  一本の煙草を吸った後
  この先のトンネルの向こうへ
  ふと行ってみたくなったこと
  津軽の夜の静かな山間の駅
  僕はあの頃
  きっと今よりも夢を見ていた
  憧れも多かった
  そしてどこまでもまっすぐ進むことに
  何のためらいもなかった
  今でも津軽の思い出は少ないけど
  ひとつ何かを思い出すと
  その時の若かった自分が
  目の前に現れてきます
  きっと今でも何も変わらず
  津軽は雪に
  埋もれているのでしょう
  いくつもの夏を越え
  僕の欠片が
  まだそこにいるのでしょう
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