冬に海を眺めた辺り/加藤泰清
 
小指が曲がらなくて
指輪がはまらない
意図しない動きから海中を流れるくらげまで
水面に浮かぶポリ袋が
月明かりを反射した

まぶしいとは言えないまでも
指輪を包むには充分すぎました
輝いたのはそれでした

水平線に流氷が見える
通り過ぎたから私にはどうしようもなかった
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