夏の朝ははやばやと起きて/なを
おもったの
わたしがMを好きなようにMがだれかをあんまりにもすきになって
嫌になることはあるのかしら、
こころの底であざ笑ってバカみたいとかおもってうんざりして
そうしてそとを眺めて花や星やいぬやねこやとりや、
なにか、
綺麗なよいものをみつけてそしてそれがそのだれかとそっくりで
(でもわたしいがいはそれをしらない)いたたまれないような
祈るような気もちになることはあるのだろうかしら、って
そうだといいのに
ねえ あなたの
お祈りのことばは
どんなふうに床に転がるのでしょうか
ピアノのよこで髪にキスをする幼い子のような
跳ねる笑い声を時計の鎖で絡めとる Mを抱いて
(花のように星のようにいぬやねこやとりのように)
失禁のようにぼんやりしたぬくみが両膝に挟んだ脚からいまだに滴りおちるのです
まだあの夏の朝がつづいて居る様に
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