詩心に目覚めたわけ/炭本 樹宏
 
てもらえなかった。当然だ。もう、ストーカーになっていた。
 自分がしでかした事に僕は後悔して、自己嫌悪になった。
 手紙もだした。何通も出した。
 返事もこないので、そのうち書くだけ書いて出さなくなってしまった。毎日毎日手紙を書いた。謝りの手紙、反省の手紙、怒りの手紙、くだらない手紙、そうこうしているうちに部屋中手紙だらけになった。
 書くことでなんとか僕の精神状態は安定してきた。そのうち繭ちゃん以外のことも書くようになってきた。
 書くことが生きがいになっていった。
 まぁ、詩心に目覚めた経緯はこんなところだ。男として最低だったことまで独白しなければならなかった。それからは僕は絶対怒らないことを心に誓っている。依存体質もなおっている。
 そういうことです、みなさん。読んでくださりありがとうございました。






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