蝶/いとやん
 
降ろうとも
あなたをつつんで守りたい
羽が重たくなって飛べなくなるのは嫌でしょう

のどが渇いてさまよっているの?
ぼくも渇いているから
共にオアシスを探しにいこう
すぐ近くに見えた でも追うごとに逃げて
水を手にすることはない

ただ空(くう)を切って もがくだけ
でも夢中になって捕まえようとする
なんてひどいぼくなんだろう
蝶は軽やかに秋風と共に舞い踊っている




あなたを取り巻く全てがとても
美しく見えてしまうんです
目に映るだけで 吸い寄せられる
あなたがぼくを変えてしまった
まぶしい光を与えた
今夜も白い月は 遠く輝く

あなたがぼくの夢を乱したから
汗をかいて喉が渇いた
オアシスに案内して欲しいよ
甘い香りでもっと酔わせて
ぼくの体を潤して
共に月の下で明日を待とう



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