朝のふちどり/
木立 悟
い意志をたたえたままの
悲しげな微笑みを向けているように感じたのは
なぜなのでしょうか
夜へ引かれるもののように
朝に棲めないもののように
つまむ仕草と舞いの指さき
連れ去る仕草にひらかれて
雨は降り 雨は去り
まだらな道の両脇に
やわらかなかけらの声は交わされ
見えるひと
見えないひとのどちらにも触れ
灰とむらさきにまたたいている
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