始まりのために/LEO
 
朽ち溢れた花びらは
先ほどまで
朱く萌え
そこに立ちいた
曼珠沙華

終りをみるの
何度でも


傍らで
見送る私は
何、想う

終りをみるたび
思い出す
始まりがあることを



ただ、今は
胸に手をあて
うずくまる

色褪せた朱が
そこを
埋め尽し終えるまで

抱いた両手に力込め
 
 

戻る   Point(3)