ホリディ/瑠音
奥深くに飼っている虫のことを思い出すと
今でも餌のやり忘れに焦ったりしてみます
指の先に火をマッチでつけて
それでのどを焼いたりします
言いかけた言葉と一緒に
クローゼットを開けると要らないものがいっぱい落ちてきたりします
捨てるのが面倒くさいものと
捨てられないものが混ざっていて
どうしようもありません
フェードアウトする音楽を引き止めることに必死になっている間に
隣をいつかあたしのことを好きだといってくれた人が通り過ぎました
後姿を確認している間に音楽は行ってしまって
寂しくなりました くそぅ
いつまでも変わらないものがあります
要領が悪いこ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)