直観の疾走者/岡部淳太郎
使は
来る時には
来る
来ない時には
来ない
そのようにして
今日の色は決められる
至極まっとうに
やさ男
と呼ばれるべきこの体に
ひとつの小宇宙が潜んでいる
再確認不可能の
科学者
直観の疾走者
それが俺だ
俺は弾丸
走りぬける
全力疾走の快感
今日もまた
天使が降りてきて
細胞に叫ばせている
目指すべきは北
北ヲ求メヨ
その声に従って
俺はゆくだろう
北を目指して
この魂に埋まった
化石を掘り起こすために
俺は弾丸
走りぬける
その快感が
真実であることを
知る
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