夏祭り/天使
風の音が そっと聞こえる
セミの声が うるさいくらいに鳴り響く
僕は一人 木陰で君を待っている
僕の前を通り過ぎる人々を見てた
暑くて顔を赤くさせながら 君が走ってくる
僕は君を見て こけそうで少しドキドキした
浴衣姿の君はいつもより 少しだけ大人に見えた
それでもすごくはしゃいでて やっぱり可愛いと思った
キンギョすくいに夢中になる君
袖がぬれている
綿菓子を食べている君
口についてるよ
ほんとに君の行動は すべてが可愛くて
小さい子に混ざって 花火をもらってきてる
「いっしょにやろうよ」
そんなことを言う
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