訪れない、その手前で/プテラノドン
ろを弾きながら歩く。
僕は、君が肩に乗せていた折れかけたクラブ―そのさきに、
やぶれた旗がかけられているようで
なんだかはかないと思っていた。
ラーメン屋へと向かう道の途中に、
飲み食いしていたその最中にも、のれんを上げて店を出て
美味しかったねと二人、煙草をぷかぷか
空へ、うかばせたときにもね。
そう!だから僕は、古河や小山の花火大会に期待しつつ
忘れないのはこっちの方と
さも知っているかのように、もうすでに
試験で合格したみたいな
好きな娘と付き合えたみたいな
馬鹿みたいな 馬鹿な笑いを
こらえきれないのだね。
八月の手前で―
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