哀しい空〜Last story〜/天使
青い空から、紅の空にかわる
僕たちは照らされながら、ゆっくりと歩き始める
川の近くで君はふっと立ち止まって
「話したいことがあるの」
そうい言って、ベンチに座った
僕も、当たり前のように君の隣りに座った
君は話しながらも、僕の目を見てはくれなかった
その時わかった
これは、いい話ではないんだね
さっきまで、燃えるような真っ赤な夕焼けが、
寂しく哀しい色へと変わる
「別れよう」
僕が最初に言った
君が僕に言えそうもなかったから・・・
けれど僕は、別れたくなかった
いつまでも、君の隣りにいたかった
けれど仕方ないね
君を思うと、その言葉がふっと出ていた
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