*回転木馬*/かおる
 
 じっとりと纏わりつく重厚な闇と
     ペラペラで薄っぺらの夜から
    今 光が生まれる
  そらと大地とちっぽけな自分
ぐる ぐる ぐる ぐる るるるる

めぐる めぐる うた めぐる 
  想像の翼 夢はどこまでも
         楽園までも 駆けていく

今 わたしがたっている この景色は
   蒼い地球の見ている物語

古代カンブリア紀から
     遥か未来の彼方まで
ナノ原子レベルから
     遠く宇宙の最果てまで
  一瞬 一瞬の煌めきを
わたしの網膜の思い出箱に収めていく
 うっちゃってしまった昨日も
 もう見たくないと 閉じてしまいたい明日も
誰も代わりに 見る事のできない
たった 一つしかない 風景

同じ映像が流れていても
見えてくる物語は
どこかが 少し 違っている

めぐる めぐる めぐる
    郷愁と哀愁の色
  ロンドな円舞が手風琴の音に乗って
めぐる めぐる とき めぐる

そう わたしたちは 地球の詩を子守唄に
 いつも わたし色の 夢を 見て生きのびていく

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