BER/ねなぎ
 

立ち止まってみる

細かい雑音のように
誤差で生じる
デシベルを
測りかねていた

何本か遅らせた電車にも乗らずに
各駅停車に乗る

容量が重過ぎる
処理速度が遅すぎる
負荷曲線の設定値が
サンプリングパルスを越えてしまう

どこかで繰り返す音が
静かに染みている

標本化された
ビルの間で

量子化されるように
感じた

測定なしの波は荒く
そして潮の匂いがきつ過ぎた

制御される事の無い波は
足元の砂と纏わり
静かに揺らしている

冷たさにフィードバックされる事を
思う

そして何かに対する
言い訳を考え始める
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