エコー/
 
咲いた、いちじくの花と、
手の内でほころんだ薔薇とに、
違う所はないんだ、
水面は醜いナルシスの心を映して揺れている。

川縁に落とした追憶も、初恋の淡いリグレット、
ヴァルキュリアの終わらない召集、
エインフェリアの不毛な戦い、
何も見えない哀れなレイスを抱き締める。

なぜ、こんなに人の世は愚かなのかと、
問いかけてくる三本指に、
そっとローリエを握らせて口付けては、
赤と青は何、と問い直し、
導こうとしている。彼の闇のその先へ。

エコー、僕の答えは簡単だ。
どうして間違えたの?
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