揺らぐ春/伊藤透雪
 
暖かくなり
花の春が始まったのに
氷雨と寒の戻りで
まだ緑はお預け
空を仰ぐ

日々世界は変わる
雪が雨になり
晴れて
春の始まりの筈だった

なのに
爆発と痛みが広がる地
亀裂は止まらずに
冬を越えられないまま
に稲妻が落ちる地

遠いと思うことも
うちは大丈夫、と
安心しきる事も出来ない

手を合わせるだけで
叶わないけれど

皆んながやれやれと
荷解きできる春が
待ち遠しい
1日も早い春の光で
雪が止みますように
この業火が消えますように

私は祈らずにいられない
祈ることしかできない


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