小説の習作 原稿用紙三頁 /田中教平
 
ら、「蜜柑」という手もある、と思った。
 蜜柑は私小説風でもあり、作者の電車の中でのある出来事について語っているのだが、ある少女のエピソードを通じて、作者の心が晴れる、というのが筋である。
 彼が頭を拭いていると、妻のカナが来て
「さっき言ったわたしの俳句が狙いに行っているっていいこと?」
 と聞いてきた。
 ユウスケは定型俳句を創作した事が無かったので、印象で評を口走ってしまったかな、と思って反省した。
 そうして、カナが俳句を応募するとして、伊藤園の新俳句大賞であるから、彼は亡くなってしまったが、以前、その伊藤園の新俳句大賞の審査に関わっていた金子兜太先生の言葉を思いかえした。

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