小説の習作 原稿用紙二頁 お詫びつき/田中教平
も思った。
そこの所に、彼はずっと妙な気がしていたというのが正直なところである。
その違和感はずっと保ちつつ、彼は彼なりの評を得た筈であった。
先の違和感は失せてゆき、彼は青春の事、を語りたくなった。
それが妻では叶わない部分もあったので、一人、バーに向かった。
ウイスキー一杯分のお金しか残っていなかった。
バーに入り、先ほど観た個展の、あの絵の事を反芻し、受けつけで貰ったパンフレットをそっと、テーブルに置いた。
すると先の絵は
製作年─2012年、とあった。
その文字を眺めた瞬間、彼は自身の、現在2026年であるが、この14年間というものの差、そうして、自分が何をしてきたか、という事がまざまざと想起され、胸を突く思いであった。
そうして、ユウスケ、彼は自身の奇妙の理由がわかり、そうしてバーで支払い、急に飛びだすと、闇の方へ走っていったのである。
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