小説の習作 原稿用紙三頁 #10/田中教平
て答えに自信が無い。考えられた事はその、推敲を行う前と後とで、文体の確立が成されていなければならない、という事だった。それを伝えようとすると、声が細かった。カナは笑った。
ユウスケは机につくと、又、夏目漱石の「門」をひらいた。正直、読めなかった。
集中力が散漫になっていた。或るインターネット上の問題が浮上した。いいや、その問題はずっとあった。ただ彼が視線を逸らし、朝の内は考えないようにしていただけだ。
ユウスケは詩の感想を求められていた。この詩はどう思いますか。この詩はどう思いますか。インターネット上の膨大な作品群を前に彼はたじろいだ。おまけに、彼の頭は散文の事で一杯だった。詩の脳、散
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