LGBTIQの詩人たちの英詩翻訳 しょの2/田中宏輔2
ラファエル・カンポ
聖母子
月経がとまって、お母さんがなくしちゃったのは、
女性ホルモンだけじゃないんだ。彼女は自分の長男もなくしちゃったんだ。
それって、ぼくのことで、ぼくって、おかまだけど、
ぼくのことで、かつては、お医者さんが彼女をとてもうれしがらせたんだよ。
このごろ、ぼくは、家にいるときには、自分で洗濯もするし、彼女の代わりに料理もしてあげてるんだ。
だから、彼女は、すべての雑用から解放されて、休憩することができるんだよ。
いまではもう、みんな、ぼくにまかせて、自分ではなにもしようとはしないんだ。
彼女はただすわって、お茶から立ちのぼるうっすらとした湯気
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