凄いぞ!TOP10 「立春前」本田憲嵩/室町 礼
いきます。
まず?語彙の選択ですが、
「小春日」「冬がときおり気紛れに被ることのある仮面」
「とてもおおきな、あしなが蜘蛛」「枯れきった茶色い冬
の花」「冷たいコンクリートの床面」「冬という名の季
節の、冷酷な素顔」──と、どれも意味はわかりやすいけ
れど、ほとんどが既視感のある比喩的語彙で、言語の一次性
(この詩でしか立ち上がらない言葉)ではなく二次性(慣用
的な「詩語」の寄せ集め)に偏っています。
また、
「手袋を履いたぼくの指先」という"自己の入り方"はこの詩で
は唯一、身体感覚としての具体性を持ちうるのに、その後の
展開が「ポロリ」「冬の花」
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