凄いぞ!TOP10 「立春前」本田憲嵩/室町 礼
冬の冷酷な素顔」という曖昧な言葉は、読者が勝手に自分の“冬のつらさ”
を重ねられる。だからイイネがつく。
しかしこれは、
詩としての強度とはまったく別の基準です。
この詩にかぎらずTOP10詩の「他者性のなさ」は、
?言語が一次的ではなく、二次的(借り物)である
?主体が世界と衝突していない
?自己表出が世界に開かれていない
という三点に集約される。
そしてわたしが冒頭に示唆した「大藪春彦的な通俗性」との関連は、かなり本質的です。
●大藪春彦の特徴
?感情の“即物的な強調”
?主体の内側の衝動をそのまま外に貼りつける
?世界の複雑さより、自己の感情の直線性が優先される
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