天使を観測した/みぎめ ひだりめ
天使を観測した
薄羽のささらぎの きみ
眠ってしまったこの街の
ただ一つのちいさな ちいさな
踏み潰してしまいそうなほどの憂鬱
顛末を観測したわたし
咲きひらいた花弁が 関節を無視して
無理やりにこじ開けられている
弄くり回した紙粘土のような終わり方。
ひかる粒子が流れているような
さざれ色の髪が綺麗だなあ
わたしを観測した
生きている 生きているみたい
わたしの論理がわたしをつなぐ
きみが頬を手で包みこむ
そうっと いたずらにキスをする
白磁が肌に吸いついてくる
心臓がこまかくこまかく脈づいている
天使を観測した
とおい とおい 向こうでは
やさしい天使が待っている。
なんだか 生まれてしまったみたい
生きるって 放物線のように美しい。
それなら どうして どうして?
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