タライ/
後期
け下り
無言で
おい!
開けたドアは閉めろ!
叫ばれた
そこらじゅうは
意図的な無音で
満ち満ちている
階段を一気に駆け上がり
「タライ」を「盥」
に、変換する
「ブリキ」は、当て字しか
探し出せない
押し潰した皿を
擬して
蟹の股で重心を
極限まで、下ろす
両の手で
頭を囲い込み
「ワタシ」は、当て字
と、ゆっくり
息を引き取る
すると
閉めたはずの
ドアが
目の端で
音という
音を消しながら
開いてゆくのが
確認される
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