鰓/あらい
 
たりで氷点下にむかって

水温を忘れた歯車と背負って透明な手袋としって
動き出す。ガラスを吸ったみずうみ。――歩いていった!
泡を踏む。踏む。踏む 踏む、踏。踏 ふ、
しわだらけの鉄と震えきる直前に――立ち上がる、の、では、
なく ゆらめく コンクリートと あの あせた日向に
仮留めされたほつれから、潮が満ちたまま、めくらず 
日付の、鉛筆の、芯がかろうじて 稜線から引かなくなった

音が 欠けたら、夜の かたまりを、指が 溺れ、雨は死ぬ。

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