いのちの重さ/りつ
水やりをしてなかったら
いきなり干物になっていた
ハクビシンとカエルでは
同じ死体でも
受け取り方がまるで違った
ハクビシンは禁忌や悼むべきものと
受け取った
一方カエルは観察対象だ
同じ哺乳類だと
どうも感情移入してしまうようだ
日頃、博愛であろうとしていても
いのちの重さには違いがある
友人は
真夜中に猫が飛び出してきて
猫を避ければ老人を轢くという場合
迷わず猫を轢くと言っていた
思い入れの差かもしれないが
いのちには軽い重いがある
近しいひとが穏やかに亡くなると
涙が出るが
電車で誰かが飛び込み自殺をしても
ご迷惑だと思ってしまう
自国民の死は気になるが
遠くの戦争は
うっすらとしか感じない
どのみち
ひとは
いのちを食べて生きる存在だ
私の中で
明らかにいのちの軽重がある
動かしがたく否定できない
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