遠ざかる飛行機/花野誉
見上げた青い空
雲一つない
白い飛行機が飛んでいく
思い入れなく見つめる
清々しい光景
あの日──
バイクから見上げた空
遠ざかる飛行機
手の届かない人になったと
?に刺さる冷気が
念を押すように
冬の伊丹空港
雑踏を行く後姿
ふいに振り返るその人
まるで切り取られた
美しい一場面
赤の他人なら
きっと、そう
胸の奥に押し込まれた
さようなら
頭の中は真っ白のまま
笑顔で見送った
今は気楽に見上げる青空
そこを行く飛行機は
ためらいなく
高く 飛んでいる
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