Notes on The Wasteless Land.?/田中宏輔2
という論文の原注に、ライマーの批判について、つぎのように書きつけている。「私はトマス・ライマーの『オセロ』非難にたいする確固たる反駁をまだ見たことがない。」(工藤好美訳)と。アガサ・クリスティーもまた、自分の作品のなかで、主人公のポアロに、シェイクスピアの『オセロウ』について、つぎのように批判させている。「イアーゴは完全殺人者だ。デズデモーナの死も、キャシオーの死も──じつにオセロ自身の死さえも──みなイアーゴによって計画され、実行された犯罪だ。しかも、彼はあくまで局外者であり、疑惑を受けるおそれもない──はずだった。ところがきみの国の偉大なシェイクスピアは、おのれの才能ゆえのジレンマと闘わなけれ
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