煙草/杉原詠二(黒髪)
つきが
わたしの回復によって
達成されますようにと
ひとり考えています
まだ決まっておらぬ未来を
どう変えようとも
死の年までわたしが生きることの
責任の取り方と
考え始めています
周りと歩を揃えねばならぬ理由は
心と体のバリア
ただ自己の決心のみによって
どんな人も報われていくはずです
それが集合的な
いまわたしの世であると考えますので
せめてテレビやネットでつながった
壮大なパーティーを
紡げたら
愛が夜の中を飛行して
ホワイトクリスマスを演出することを
マッチ売りの少女のように願いましょう
少女の口から詩が紡がれたとき
世界の縁が光り輝いて
詩は世界を変え得るのだと
自己の胸の内で証明される
その範囲はまだ己ひとりであっても
いいではありませんか
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