久しぶりの日記/由比良 倖
し、世界を知り、自分を知れば、今の僕には想像も出来ない場所に到れる筈だと信じている。でも、本当に知るには、ぼーっとしていては駄目で、真空管みたいに熱く目映く、目覚めていなければならない。ぼんやりしている時間が長い自分の怠惰さにも、心底腹が立つし、わざわざ落ち込んで、自分を駄目にしてしまう。そして知りたいことからは、どんどん離れてしまう。何処にも行けないなら死のうかとか、極端な思考に走ったりする。
新しい年齢の、新しい一年だ。本当は一日も無駄にしたくない。今は朝だから、朝ご飯を食べよう。身体の欲求に気分が左右されるのって、本当に、身体って邪魔だなあ、と思いはするんだけど、身体は僕にとっての道具で、ロボットのようなもので、手入れも必要だ、と思えば、少しは気分が休まる。まあ、何か食べよう。
戻る 編 削 Point(5)