久しぶりの日記/由比良 倖
 
 しばらくの間、気分が落ちてた。でも、昨日久しぶりにpixivのイラストを見たら、綺麗で、心にしなやかでカラフルな風が吹き込んできた。すぃっと窓が開くような感じがした。ヘッドホンでチャールズ・ミンガスを聴きながら、小型のソファみたいな椅子に、ふんわりと抱きかかえられている。身体が軽い。ベッドは一ヶ月もの間、僕をゆったりとは包んでくれなくて、まるで固まりかけた泥の地面に身を横たえているみたいだった。

 四十日ほど前に、一緒に暮らしていた女の子と離れて、さて、ひとりでも頑張らなくちゃ、と思ったんだけど、彼女の存在が切り取られてしまった僕の生活からは、これからの未来の確かさが失われてしまって、起き
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