熊(ツキノワグマ)について/山人
 
動物であろう。人が炭焼きなどで木を伐ることで、木々は新たに萌芽したり新芽を出して天然更新を図る。伐られた森は陽性木本が生え、その表面をマント群落が覆う。このマント群落というのは蔓植物のヤマブドウ、アケビ、山芋、サルナシ、マタタビなどである。これらは人手が入るからこそどんどん新芽を出して果実を実らせるのだ。しかし、人手が入らなくなるとこういった蔓植物は失せる。ドングリにしても然りだ。ドングリの木すなわちミズナラが大木になりすぎて、カシノナガキクイムシによってナラ菌が運ばれ、導管を閉塞、そして枯死する。これは炭焼きなどでミズナラを伐らなくなったせいとされる。若く樹勢があるミズナラは病気を寄せ付けないの
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